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場の、今を見、古に学び、先を考えます、申します

事例001-2 農道を行く 高まりを流れる水

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"a siphon point of Irrgation canal for rice patch"

 

 

 右奥の水田は田植えが終わっています。

 

 水田と水田の間の高まりには用水路があり、大量の灌漑(かんがい)用水、つまり農業用水が流れています。高い位置を保って水路が設けられていることで、より遠くに水を流すことができますし、低い位置に広がる水田に用水をもたらすことができるように分岐させることも可能です。もし用水路よりも高い位置に水田があったなら、大量の水を上に上げることは簡単なことではありません。重力に逆らわないように、しつらえてあるのですね。

 

 実は、写真真ん中の赤い柵のところで、用水路はいったん途切れているのです。もう少し先にまた現れています。柵の右側にコンクリート製の橋が架かっているのがわかりますか。写真の左右を別の用水路が横断し、交差しているのです。今見えている用水路はその用水路より後に作られたか再整備されたかして、サイフォンの原理を応用し左右の用水路と、水が混じらないようにして、交差させているのです。サイフォンの原理は、ネットサーフで勉強してみてください。

 

 サイフォンは伏樋ともいわれ、江戸時代でも用水路の工事に応用されていました。

 

 X字に用水路が交差していますが、右下の用水路が切れているのがわかると思います。左上ー右下の用水路が、右上ー左下の用水路の下に潜っていることになります。

 

 

 

 地理院地図を貼り付けられることがわかりました。ホームページでもブログでも、html編集ができれば可能とのこと。国土地理院、すごい!

 

 

2018年6月中旬 兵庫県加古川市西神吉町

Middle in Jun., 2018. Nishikanki-cho, Kakogawa, Hyogo Pref.

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