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場の、今を見、古に学び、先を考えます、申します

飽きない、商い ―街の散歩002―

 今回の要請下でしばらく休業していた明石駅高架下の商業施設ピオレ明石が、営業を再開したらしい。明石市史によれば、もとはステーションデパートといい、進出が決まったときには、明石中心部の商業者達から反対運動が起きたという。ピオレは姫路駅前にも大きな商業施設を持つほか、神戸駅などでも同じポイントカードが使える。JR系列の商業ビル会社というところか。

 

 ジュンク堂書店明石店が入店しているのは、パピオスあかしという複合ビルで、上階には市役所の出先や市立図書館が入居する。元はダイエー明石店だった場所で、私がいまの職について長い間、ダイエーが閉店して以降ほとんどのフロアが放置されていたビルが、駅前の一等地に突っ立っていた。

 

 城下町に由来する明石市の中心部は、海に近いところに、旧の西国街道が通っていて、ありがちな名前だが、本町通り商店街として商業集積地が残る。いまピオレ明石やパピオスあかしに出店している店には、本町通り商店街から移転してきた専門店もある。上等な帽子などを売ってる店なぞは、最近まで本町通りの店も営業をしていた。

 

 

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本町通り商店街の店を調査する2回生

research by 2nd grade students at an old shopping mall
2018年7月下旬 兵庫県明石市 本町通り商店街

Late in Jul., 2018. Honmachidori Shopping Mall, Akashi City, Hyogo Pref.

SONY α77II, SONY DT16-50mm F2.8 SSM

 

この後不動産屋に飛び込み、聞き取り調査をしていた(ご協力に御礼)

 

 

 帽子を売る店は、衣料品の専門店にあたるが、帽子ししか扱っていない。肉屋は肉を扱う店で、食料品の専門店である。しかし、肉だけを扱うのが肉屋であり、魚や野菜も売ることはあまりない。肉や野菜や魚を売るならば、きっと醤油やお菓子も売っていることだろう。そういう店は食料品総合店というはずで、食料品を専門に扱うので、やはり専門店になる。

 

 もし、食料品のほかに、歯磨き、文房具、衣料品なども扱っていたら、食料品専門の店とはいえなくなる。ただ、食料品が半分ほどよりも多いくらいの程度ならば、食料品とついでに服や雑貨も扱っている店、というように語られることだろう。かつて「よろず屋」、加古川の農村では「八百屋」という言葉で表現されていたが、こうした店を、食料品中心店という。農村地域で、地区に1、2軒しかないような店に、こうした食料品とともに何でも扱う店が、細々ながらいまも営業を続けていたりする。

 

  扱っている商品の種類を見る限り、いまでいうコンビニエンスストアと同じではないかと思うが、コンビニエンスストアは面積がそこそこ広く、客が商品かごを持ち歩いて商品を選んでレジまで持ってきて精算するセルフサービス方式であり、こうした販売形態を持つ店舗は、スーパーマーケットの一種に分類される。